「政策の基礎である課題の設定」/細川甚孝氏

2016年08月25日

2016年8月6日、細川甚孝氏による政策基礎講座がありました。

以下、そのサマリとなります。

 

 

「政策の基礎である課題の設定」

政策とは、公共的な課題を解決するための活動の方針であり、課題は目的・手段の関係になければならない。

政策に必要なものは、数字と論理と対話である。

課題は2つ以上設定して、優先順位をつける必要がある。また、誰にとっての課題であり、誰とともに解決するのか考えるべきである。そして、他の地域と比較し、さらに5年前と比較した状況を数字で示すことが、重要である。

過去・現在・未来のひろがりをもたせて、課題を考えることも忘れてはならない。

◇政策の意義

政策とは、公共的な『課題を解決』するための活動の方針であり、『目的・手段』の関係をなすものであり、成果が見えるものでなければならない。

ここにいう『解決すべき課題』は、少なくとも2人以上、2つ以上の団体が考えるものでなければならない。

『目的・手段の関係』にない、単なる願望やキャンペーンでは、政策とはいえない。

◇政策の基礎的な考え方

1 政策には

・誰が何をするのか

・何を変えるのかが、示されなければならない。

2 政策とは、必ず数値で示さなければならない。

すなわち、政策には、KPI(Key Performance Indicators)を設定すべきである。

KPIとは、組織の目標達成の度合いを定義する補助となる計量基準群をいう。(wikiより)設定の際には、成果のKPIとプロセスのKPIを検討が必要である。成果のKPIだけだと、なぜ、それが成功/失敗したかがわからないことになってしまう。

3 政策には、

・明確な目標

・量と性質に関して比較できる方法

・改善方法の設定が、必要である。

4 また、政策とは

それによって得する人が

損する人よりも多くなければならない。

5 さらに、政策とは理想と現実のギャップであり、理想とする地域社会に向けて、課題を埋め合わせる手法をいう。

・理想をもつこと

・現状を数値で把握すること(重要)

・なぜそれがずっと続いているのか、分析すること。

・そしてデータを見つめ、ロジックをつくること。

6 政策作りの3大ポイント

  ・事実

  ・論理

  ・対話(誰と対話するのか明確にする)

◇課題の設定

・課題の原因を2つ以上特定する(課題について因果のつながりで把握)  

単なる社会的事象(財政難・少子高齢化など)は、原因ではない。

・原因の優先順位をつける

・課題に関係している人を特定する  

・誰にとっての課題なのかかんがえる。

・課題をともに考え、解決してくれる人を検討する。

行政だけでは限界があり、さまざまなアクター(主体)との連携が必要である。

◇チームごとにワークショップ

1 課題ツリーを作る(横須賀市における課題について)

  ・他の市と比較して多いか少ないかを、数字で示す。

  ・5年前と比較して多いか少ないかを、数字で示す。

   なぜ、そのようにいえるのか。

2 課題の原因(4つ)

3 この状況が続くと、この市はどうなるのか。(ある程度の危機感を抱かせることが、効果的)

  過去・現在・未来の広がりがなければ、魅力的なプロセスにならない。

  すべて数字をもって示す。

4 これをすることで、こんないい市になるということを説明する。

5 課題を数字で確認できない場合には、市の職員に対してヒヤリングを行う。

(作業)

・1人につき、10枚くらいの付箋を準備する。

・模造紙を、壁に貼る。見えない人がいないようにすること。

・キーワードをつけて、意見のグループ化(~つながり)。大切なのは、意見を多く出すこと。

・中核的課題の設定 できれば数値で設定

・中核的課題をもとに、課題ツリーを作る。原因・結果の関係に注意。

・ロールプレイ

 

 

細川甚孝氏のプロフィール

細川甚孝(ほそかわ しげのり)

合同会社政策支援 代表

1971年 秋田県仙北市生まれ
都留文科大学文学部社会学科卒業、上智大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程満期退学、

早稲田大学大隈記念大学院公共経営研究科修了。

農林水産省系列のシンクタンクを皮切りに、様々なコンサルティング・シンクタンクでリサーチャー及びコンサルタントとして活躍。

2012年 独立 自治体の講師、民間企業における社内コンサルタント。

現在、早稲田大学パブリックサービス研究所招聘研究員(兼任)、行政経営フォーラム会員。

 

講義データ (2016年8月6日に開催された、政策議論講義「政策基礎講座Ⅱ」より)