「名簿の獲得につながる政治活動」/渡瀬裕哉氏

2016年10月05日

2016年9月21日、渡瀬裕哉氏による選挙講座がありました。

以下、そのサマリとなります。

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政治活動の成否は、確定名簿を獲得することで決まる。実際に支援者となるのは、確定名簿×投票率と考えるべきである。

確定名簿を増やすため、先ず資金の準備が重要で、2,000円×獲得名簿×投票率を目安とすべきである。

また、人に会い、情報を蓄積して書き留めることを怠ってはならない。具体的には、個々訪問や街頭演説、ポスターなどで、地味な作業のくり返しであるが、それによって地域の人々に愛されることが、名簿の獲得につながるのである。

 

◇『票』とは何か

企業活動の成否は利益を上げることで決まるのに対して、政治活動の成否は票を獲得することで決まる。

すなわち、票はソーシャルキャピタルを意味するが、これは『しがらみと』のような悪いイメージのものではなく、ひとつひとつの人間関係の積み重ねである。

◇得票につなげる確定名簿

4年に1度の選挙の結果は、企業の決算に相当する。これをさらに短い周期で測定できるのが『名簿』である。

名簿のなかでも、住所・氏名などを手書きされたものを確定名簿といい、これが最も重要である。

これに対して団体がくれた名簿や、一人のひとが多数の氏名を連ねて持ってきた名簿は、架空の情報として、当てにしてはならない。

しかし、確定名簿に記載された全員が投票してくれるわけではない。実際に得票となるのは、確定名簿×投票率と考えるべきである。いずれにせよ、名簿の管理は重要である。

◇資金の準備

確定名簿を増やすため、先ず必要となるのは資金の準備である。実際には、最低でも2,000円×確定名簿×投票率が必要である。

政治活動は、遅くとも10か月前からスタートすべきであるから、それに合わせて毎月の支出計画を立てるべきである。

政治活動の支出の大半は「印刷費」「郵送費」などであり、無限の出費にならないよう、詳細な計画が必要である。

◇名簿獲得の方法

政治活動はご当地アイドルになるようなもので、ひとに会い、情報を蓄積することが重要である。話の内容は、必ず書き留めておくべきである。前任者の地盤を受け継ぐことも、確実な方法である。

具体的な活動として、戸別訪問や街頭演説、ビラ、特にポスターは、何度も会ったように思わせる効果が期待できる。

また、政党に所属したり、団体から推薦を獲得することも、大きなメリットがある。

名簿作りの最先端の手法として、政党支部として電話調査をして自分の所属政党を支持しているところをあらかじめ把握しておき、そこを回るというやり方もある。

◇政治活動とは地味な作業のくり返し 

 おわりに、政治活動とは、以下のような地味な作業のくり返しである。

支持者と握手して、親しみを持ってもらうこと。

顔、名前をおぼえ、以前に話した内容を記録すること。

家族構成、出身校を把握して、次のターゲットにつなげること。

出馬の決意と同時にご当地アイドルのような自覚を持ち、地域の人に愛されるように努めるべきである。

今やるべきことには個人差があるが、ボランティアになってもらう仲間をつくるなど、コストを下げる作業を積み重ねることである。

 

◇質疑応答より

・政治活動の自分の領域に、他の候補者が来た場合に、どのような対応をすればいいのか。

        ↓

そのような場合に、そこで不利な立場になるとしたら、自分の領域になっていないということである。

その人に負けないように、その人ともグループの人とも、仲良くしていくべきである。

 

 

 

 

 

 

 

渡瀬裕哉氏のプロフィール

 渡瀬裕哉(わたせ ゆうや)

 Tokyo Tea Party 事務局長/早稲田大学招 聘研究員、PRマネジメント株式会社代表取締役。

1981年生まれ
早稲田大学大学院公共経営研究科修了
起業家としての側面を持ちながら、早稲田大学公共政策研究所地域主権研究センター招聘研究員。

全国各地の自治体の首長・議会選挙の政策立案・政治活動のプランニングにも従事。
日本版Tea Partyである東京茶会事務局長。
現在、米国保守派選挙訓練所であるThe Leadership Instituteの日本版・自由民権塾を立ち上げて活動中。

 

講義データ (2016年9月21日に開催された、政策議論講義「効果的な支持者の獲得方法」より)